シンポジウムを終えて

日付

  • 2021/9/21

投稿者

  • 鬼田崇作

 こんにちは。プロジェクト代表者の鬼田です。9月12日(日)に,当プロジェクト初のイベントである「外国語教育研究の再現可能性2021」を行いました。事前申し込みの段階で200名を超える先生方からのお申し込みをいただきました。当日参加してくださった先生方,ありがとうございました。私たちの科研プロジェクトの第1回イベントでしたので,多くの先生方にお集まりいただき,大変うれしく思います。

 イベントは,前半のシンポジウム,後半の自由研究発表という2本立てでした。「外国語教育研究における再現可能性」というテーマについて,前半のシンポジウムが概念的な議論,後半の自由研究発表が具体的な議論,という内容になったと思います。

 前半のシンポジウムは,当科研メンバーの草薙先生の立論に対して,柳瀬先生が反論され,奥住先生が議論をまとめられる,という流れで進行しました。シンポジウム後のディスカッションにおいては,議論がやや噛み合わなかったという意見も聞かれましたが,参加された先生方は,シンポジウムの議論をどのように受け取られましたでしょうか。

 私個人としてはそのような側面があったことは否定しませんが,むしろ噛み合う部分もあったのではないか,とも感じられました。どの先生方も,学習者の利益を最大化することが外国語教育研究の重要なゴールであるという点は一致していたと思います。今後,研究結果の再現可能性がこのゴールにどのように関連づけられるのか,引き続き考えていきたいと思います。

 後半のシンポジウムは,具体的な話題について,「再現可能性」との関わりでの発表が続きました。発表者のバックグラウンドも社会学,理科教育,英語教育,教育心理学,第二言語習得と多岐にわたるものでした。このように多様な背景の先生方からの知見を得ることができるのも研究における再現可能性というキーワードの重要さを物語っているのだと思います。特に,第一発表者であった寺沢先生からは,当科研プロジェクトへのコメント,ご提案もいただきましたので,今後のプロジェクト進行に役立てていきたいと思います。

 最後に,当日ご発表いただきました先生方,参加してくださった先生方に対し,この場をお借りして改めてお礼申し上げます。当科研プロジェクトでは,今後も再現可能性を様々な観点から検討するイベントを開催したいと思っております。またご都合が合えば,ぜひご参加ください。